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保健福祉科学専攻[博士後期課程]

保健福祉学部棟

保健福祉学大講座の概要[博士後期課程]

少子・高齢社会において、健康科学的視点からの保健福祉問題の解明は、人間の健康と生活の質の向上に寄与するものです。本大講座では、児童、障害児・者、高齢者を主な対象として、その自立支援に関する教育・研究を行います。

研究の分野は、

  • 児童の健全育成と発達保障および育児・発達支援の理論的追求と方法論の検討
  • 身体、知的、精神障害の評価方法および自立支援の理論的追及と方法論の探究
  • 加齢に伴う身体的、認知的変容過程の探求および高齢者の健康の保持増進を促す方法論の検討 等です。
  • [学位記に付記される大講座分野の名称]:保健福祉学

教員・講座の研究内容

講座 教員・授業科目名 講義等の内容
保健福祉学大講座
  • ■保健福祉政策特別講義
  • 井村 圭壯[教授]
  • 増田 雅暢[非常勤]
人口の高齢化、少子化、国際化に関連して発生する保健福祉問題に対応した従来の保健福祉政策開発の歴史的発展を踏まえ、かつ保健福祉領域の政策決定や政策分析の手法を基礎に研究を進める。
家族の個人化や多様化が進行している高度に近代化された現代社会においては、新しい家族問題が生じている。
本講義では、現代家族が抱える家族問題の現状と要因について家族社会学的に検討するとともに、家族問題を解決するために必要な家族政策とファミリー・ソーシャルワークの在り方について国際的な視点から講述する。
高齢化は今後もさらに進展することが確実であり、脳血管疾患や認知症などの加齢に伴う疾患が人に及ぼす影響の解明、及び疾患を持つ人に対する理解と支援は急務である。
本講義では、高齢者における心身機能の低下や疾患、及びそのケアについて、最新の研究動向を参照しながら、理論と実践方法の両面について教授する。
  • ■高齢者保健福祉学特別講義Ⅱ
  • 中村 光[教授]
一般及び加齢に伴う疾患を持った対象者の認知及び言語・コミュニケーション・精神の機能に関して、主に以下の側面から教授する。①機能の測定・評価法、②機能の低下や障害の生理学的・心理学的特性、③対象者やその家族の諸問題に対する介入・支援の方法とその効果の測定・評価法
機能障害を有する人々の生活の質の向上を支援するには、まず様々な角度からの障害程度の測定と評価が支援計画設計の手掛かりとして求められる。
本講義では、これらに必要な障害の測定対象物に関する生理・心理メカニズム、計測方法、計測に用いられる刺激の物理的性質や生理・心理学的意味、及び計測結果の生理・心理学的意味と解釈について解説する。
  • ■障害者保健福祉学特別講義Ⅱ
  • 坂野 純子[教授]
障害児・者に共通する主要な心理的問題として「自己肯定感」に着目し、そこに重点を置き、その形成プロセスと促進資源について論じる。各障害児・者の独自な心理的問題については、それらの人々を理解するために重要な先行研究の到達点を概観し、これまで、あまり扱われてこなかった障害者の自己肯定感の形成支援の方法論について検証する。
近年、少子化・核家族化等の進行により、子どもの存在価値や子育て、家族のあり方が大きく変わろうとしている。保健、福祉、保育、教育の内容および評価も「子ども」の存在をどのように定義するかにより多様化する。
本講義では、子どもの心身の発達を踏まえたカリキュラムのあり方、評価の方法に関する国内外の先行研究および先進的な取り組みを参照しながら、日本における保育、子ども支援政策の方向性を展望する。
  • ■地域保健福祉学特別講義Ⅰ
  • 村社 卓[教授]
今日、地域福祉の推進を背景とした総合的かつ包括的な相談援助は、転換期における我が国のソーシャルワークを特徴付けるものである。また国際的にも、人々のエンパワメントと解放を促すソーシャルワークは、人々がその環境と相互に影響し合う接点として地域における生活場面を介入の対象としている。
本講義では、地域を基盤とした相談援助により生活支援を行うソーシャルワークの理論特性について、主要な実践モデルの批判的検討を通して明らかにする。
地域住民の健康を維持・促進あるいは阻害する要因等について、ミクロ・メゾ・マクロの3レベルから評価する方法と介入方法について研究する。
21世紀はこれまで以上に地球規模で少子高齢化が伸展することが予測されている。国際的な視座からその影響を見直すと、歴史的・経済的・文化的等の背景の違いから、世界各国はそれぞれ独自の保健福祉問題を抱えており、他方、その問題解決に対し水準の高い適切なシステムの開発を希求している。
本講義では、特に少子化防止システムと高齢者介護システムに関する世界の現状を概観しながらそのモデル化を試み、21世紀における今後の保健福祉システムに関する在り方について展望を試みる。
指導教員の指導の下、研究テーマとその周辺分野に関する最新の研究動向を調査し、学会への参加や他機関との交流などを通して、研究計画能力と総合評価能力を培わせるとともに、新たな知を創造できる能力を身につけさせる。博士論文作成のための理論、調査、実験等に関する研究指導を行う。

(注)授業科目及び担当教員は一部変更する場合があります。

保健福祉学研究科博士後期課程の修了要件 (次の要件を全て充足すること。)
1 3年以上在籍すること。ただし、特に優れた業績を上げた者については、 1年以上在籍すれば足りるものとする。
2 各大講座の特別講義2単位以上、特別研究8単位、合計10単位以上を修得すること。
3 指導教員から研究指導を受けて作成した博士論文を在学中に提出し、その審査及び最終試験に合格すること。

[注意事項]特別研究は、選択した大講座の特別研究を積算して3年間履修した後に単位認定される。

論文テーマ

卒業年度 論文タイトル
2016(平成28)年度
  • 加齢およびアルツハイマー病が語彙・意味機能に及ぼす影響
2015(平成27)年度
  • 言語流暢性課題の遂行における品詞、加齢、脳損傷および使用言語の関係
  • 語用論的コミュニケーション障害の評価法の開発
2013(平成25)年度
  • 介護保険制度の政策過程の分析と実施後の検証
  • 日韓の在宅高齢者の健康関連ライフスタイルを規定する要因に関する基礎研究
  • 介護労働者の職務及び職場継続に関する基礎研究
  • 韓国における結婚移住女性の家族関係継続意思に関する研究
2012(平成24)年度
  • 男性家族介護者の介護関連Daily Hasslesに関する研究
  • 脳卒中片麻痺患者の手指運動機能障害に対するミラーセラピーの臨床的意義に関する効果の検証
  • 脳卒中患者の転倒リスクに対する二重課題処理能力の関与の検証―無作為化比較試験による二重課題トレーニングの効果検証を通じて―
2011(平成23)年度
  • 韓国の父親の育児行動に関する基礎研究
2010(平成22)年度
  • 高齢者の家族介護者における介護コミットメントに関する研究
2008(平成20)年度
  • 精神病者監護法制定過程にみる「監護」概念の検証